アンカーポイント「梨文化館」は東勢中嵙社区にあり、東勢の旅の起点に最適なスポットです。ここでは「有機建築」の手法で、コンパクトな建物が斜面に嵌め込まれるようにして立っています。赤レンガと白壁、鉄骨と木材のコントラストが鮮やかで、現代的でありながらぬくもりも感じられます。
「梨文化館」の一階には、この地の特産である高接梨の栽培方法と「高接梨の父」と呼ばれる張榕生氏に関する展示があります。二階にはさまざまな種類の梨について、収穫期など紹介がされています。高接梨は張榕生さんが、梨山の新世紀梨の花芽を、平地の横山梨に接ぎ木し生み出したものです。これによって横山梨の命運を救い、台中東勢を代表する産業を育て上げました。ガイドツアーを予約すれば、高接梨の接ぎ木技術などについて理解を深めることができるでしょう。
「梨文化館」の裏庭には、高接梨を接ぎ木した第一号の母樹が残っています。地元の人たちは、樹齢40数年のこの木を、敬愛を込めて「神樹」と呼んでいます。
付近には4本の遊歩道があり、「梨文化館」と合わせて訪れれば、たっぷりと自然に親しむ休日が過ごせるでしょう。